北タイ

気候

タイの北端と南端はかなり離れているので、全国には気候が統一的だと言えない。だが、一つの特徴はタイでどこでも同じだ。それは真夏の蒸し暑さである。バンコク首都の月平均降水量と気温は下のグラフで明瞭になる：

月平均降水量 (㎜)


300



200



100



	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12

月平均気温 (摂氏)

40



30



20



10
	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12

北タイには、三つの季節があるといえる。それは一つの乾季と二つの雨季であり、その雨季は乾雨季と湿雨季に別れる。南方には雨季と乾季という二つの季節だけある。一般的にいうと、タイの気候の特徴は：
- 北方には乾季は長い。南方より北方の乾季は長い。乾季は大体二ヶ月から６ヶ月までかかり、主に１月から４月までにある。
- 北方より南方の月平均気温の差は小さい。例を挙げると、プーケットには昼の気温は毎日３２度ぐらいし、夜の気温は２５度だ。それと対照的に、北方には昼の温度は２８度（１２月）と３７度（４月）の間を上下していて、１月の夜気温は１３度だけであることも多い。
- 蒸し暑さはどこでも同じく、じめじめしている。
- 極南の地以外、８月には降水量が一番多い。そのとき、氾濫になる可能性もある。９月も降水量が多いけど、８月と９月にタイを旅行することは無理だと言えない。ずっと雨が降っているわけではないし、雨季なのに旅行が簡単にできる。
- 一番愉快な天気は１２月と１月にある。それに従って、そういう時季は一番観光客が多いのだ。要するに、その時季は自然に一番旅行しにくい時季である。８月のほうは時々雨が降っているが、どこでも混んでいないのでいつタイを旅行すればいいのは慎重に考えよう。

地理

タイの面積は約５１万平方キロで、日本より四分の一ぐらい広い。それに対して、人口は日本の半分ぐらい。北端と南端の間の距離は約1800キロで、日本と似てる。タイの緯度はフィリピン・インド・スダン・中央アメリカと同じである。一番長い川は中国で源を発するメコン川だ。メコン川はベトナムで黄海に注いで、タイで大体ラオスとの国境を作る。

タイは西にアンダマン海というインド洋の一部と境を接し、東にはタイランド湾という太平洋の一部がある。特に西南と東南、しかもバンコク湾には数百の「コー」と称されている島々がある。そのうち、コーサムイとか、コープケトなどの有名な観光地がある。

山々は大体どこにもあるものだが、バンコクの北にあるマエナムチャオ川の広い河谷と北東のほうは平地である。国全体の一番高い山地は北西にあるミャンマーとの国境のほうにあり、高くとも２６００メートルに達する。華々しいカルストという石灰岩地域の溶食地形が北方と南方にもあるけれども、南方のほうは海と一緒に印象的なところであるといえる。

熱帯のモンスーン気候に応じて三つの植物帯がある。それはモンスーン林と特に南にある常緑の原生林、そして偶にもマングローブ（紅樹林）である。国全体には７９の国立公園があるのは著しいことだ。それに加えて、８９の狩猟厳禁区域と３５の森林保護区域がある。要するに、国全体の１３％以上には自然が法律によって保存されている。それは世界中で非常に割の良いものだ。それでもタイには環境問題が多い。

タイの動物界と生物界は明白に魅惑的なものだ。特に鳥類学者にとってタイというのは天国だ。それ以外、哺乳類も豊富である。例を挙げると、タイには象や虎、獏、海豚などが見える。だが、 300の哺乳類の内、４０類は絶滅に瀕している。その理由の一つは自然の生活圏の大規模な減少だといえる。５０年前、国全体の七割は自然森林に覆われたが、現在には四分の一しか森林に覆われていない。しかし、その割合は現在に益々回復しているという趨勢がはっきりしている。それは熱帯材との貿易が禁止されているということの恩恵だ。残念ながら、その熱帯材貿易の禁止の結果は、木材企業は隣国のラオスとミャンマーへかわして､そこで熱帯林をすっかり伐採してしまう。

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