ウクライナ:あきこ曰く

ドイツ人と日本人のウクライナ大移動

2003年5月7日から私たちの旅は始まった。今回の旅はウクライナ!ウクライナと聞いてまず分かる情報は、私の中でただ旧ソ連かなぁ?という曖昧なことだけだった。「キエフ、ヤルタ会談、ポチョムキンの戦艦、チェーホフ」・・結構知っている言葉だけどそれがこの国のものだという事を全く持って知らなかった私はやっぱり無知。この国を旅行しようと言い出したのは、このホームページの製作者であるマティアス君。「この国で働いている友達がいるので訪れてみようか?」というのが旅の発端だ。早速地図を広げてみた。思ったより「でかっ!?」というのが第一印象。そして彼が行く予定だという都市を指で辿ってみる。「ふむ。旅が始まるまで考えないことにしようか・・」と私は地図を閉じる。予期していた通り私達の旅は列車で何時間もかけて東西南北を移動する毎日となった。この国の第一観光として選んだのは首都キエフ。ドイツとポーランドの国境であるフランクフルトという町からキエフまで列車で約24時間。首都であるだけにかなり賑やか!色とりどりの教会が町をも明るく華やかにしてくれる。私の連想する教会とは全く違う色使い。教会の屋根は金や銀色、他の部分は水色を基調に白と組み合わせたり、緑と白で組み合わせたりと色使いがとても優しい。日本人感覚の色使いでは無い分とても新鮮だ。また教会と同じくらいの勢いで目にするのは、絵を筆頭としたバザー。これだけの絵が並んでいるのだから、探せば自分だけの掘り出し物を見つけることができるはず!露店の人達は皆お世辞にも商売熱心だとは言えず、のんびりマイペースで物を売っている。(置いている)こちらにとってもその方が楽といったら楽で、ゆっくりと買い物を楽しむことができる。絵と言えばキエフではないのだが、ウジゴロドというスロバキアとウクライナの国境の町にある教会で自転車に乗りながら立ち止まって何かを書いている12歳ぐらいの男の子を思い出す。ちょっと好奇心から横目で見てみると、スケッチブックには何枚もの教会や人物像が描かれている。教会と少年、なんだか綺麗な絵を見ているみたい。こんな小さな男の子が本格的に絵を描いているのをみると、やはりこの国の絵好きも頷ける。未来の画家を垣間見た気がして(実際横目で垣間見たんだけど)一人得した気分になっちゃった。ちょっと話が路線から外れてしまったけど、絵以外にもマトリューシカというロシアのかわいらしい人形や色々な種類のチェスやコインや本などが売られている。マトリューシカを駒としたちょっと日本ではお目にかかれないチェスはお土産にしたら喜ばれるかも。

ところで!かなり早い段階で(一番かな?)気付いた事はこの国ったら通り過ぎる人全てが【美女・美女・美女】。ブスを探す方が困難というくらい、美人の多い国だった。「あっ、あの人超綺麗!」「いやだっ!見てぇ!今の人も美人!」と何度この言葉を発したか分からない。彼はただ頷くだけ。さすがです。(なんか物足りない気もするけど。)少なからずヨーロッパを旅行したことがある私はヨーロッパの中でもこんな歴然とした差があるのか・・とかなり驚いてしまった。「美女の多い国としてウクライナが前にテレビで特集されていたよ!」と私の友人も言っていたが、特集されるだけのことは本当にある。ただ年を取ると・・・いとあわれなり。美女の結果がこうなるの?と目を擦って見てしまうほど太りに太ってしまう。「結婚したしもういっか!」という人が他の国より多いの?それともDNA?分からない。ウクライナ男性はというと美女の後ろか太ったオバサン達の後ろに隠れてあまり目立たない(というか見えない)。まぁ(若い時は)これだけ美しい人たちに囲まれているのだから目立たないことぐらい我慢できるよね?誇りだよね?本当に・・女の目から見ても美しくて不覚にもうっとりしてしまった。

そう、この国の日本とは大分違う【サービス】についても書き記しておきたい。普通に駅やお店で何かを尋ねたり買ったりした時、店員さん達(特に女性)の態度結構びびります。どちらがお客なのか分からない。ロシア語で会話するのはもっぱら彼。そして私はロシア語とは全く未知の言語のためた、ただただ彼と店員さんとを眉間に皺を寄せながら右左に顔を動かしながら見守っていくしかない。いくら皺を寄せたからと言って聞き取れるわけがないのだが、彼と同様かなリ必死だ。ある女性の駅員さんと彼と私のひとコマ(あくまで状況と表情から読み取った会話)

彼:「すみません」

駅員さん:「えっ?何?(今いいところだったのに。{抑揚つけて!})」

彼:「えっ?はっ?」(気を取り直して・・)「あの明日の〜時に〜へ行きたいのですが」

駅員さん「あ〜〜、それね(面倒くさいわね)あっ・・今日それないわ。明日また来て。」

とこんな感じ。あっさり、さっぱり、めっきり?最初は驚き、この対応にむっとしてしまったけど、(その時点で日本人丸出し)次第に慣れてきたような、こないような、きたような。あり?特にお客様【命】の国、日本人にとったらカルチャーショックを受けるのは間違いなし。この国のサービスと電話越しのスマイルをも売りにしてしまう日本の過剰なまでのサービス、足して2で割ったらちょうどいいサービスになるかも。しかし、こういう対応が多いこの国で笑顔をくれる店員さんや町の人がいると一気に今までの対応を忘れてしまう。この国でこそ似合うのではなかろうか?キャッチコピーの「スマイル0円」。特にオデッサからヤルタに行った時にヤルタの人が本当に皆優しくて心に「じ〜ん」ときた・・今でも忘れない。スパシーバ。(大げさ?)

とりあえずこの国の印象を続けていくとして、ウクライナ人はとても【お酒好き】ということを言いたい。老若男女構わず、昼夜問わず、ビールを持って歩いている。お母さんの右手には子供の手、左手にはビール。子供の教育にそれはちょっとどうかな、お母さん。しかもペットボトルに入ったビールさえもが普及している。ドイツ人のビール好きは有名だけど、ドイツ人の彼でさえかなり驚いていたから、この国こそ本物か?私達もちょっとウクライナ人を真似てビールを片手に散歩をしてみた。うん、いい感じ♪昼間から街中でこんなに堂々とお酒を飲めるってなんてリッチ。そうそう、お酒といえばキエフからリヴォフへ向かう列車に乗り込んだ私たちに待っていたのはある事件だった。ウクライナの列車の中には個室ごとに4つのベッドが置いてあるのが普通だ。寝台車が一般的だといっていい。私たちが自分達の席を見つけた時には2人の男がすでに席に坐っていた。「この個室・・何かが違う・・いや・・この二人何かが違う?!」と思いつつも私たちは自分達の席に坐った。「妙な二人が入ってきたなぁ〜」という目をしている二人。そして、「妙な席になってしまったなぁ〜」と思う私達。ある意味お互い様だが、両者観察試合が幕を開けた。「何が違うのだろう?」と私たちはしばらく考えていたのだが、ある時彼が言った「この2人臭いよ」。この「匂い」に気付いてしまった後の私たちの残り何時間もある旅は想像を遥かに超える最悪な物となった。気付かなかったらよかったと後悔しつつも、無理がある。あまり行きたくないと感じてしまう列車のトイレの方がまだいい匂い。「ありえない」と思うが私たちは我慢せざるを得なかった。

しかしこの二人臭いだけの男ではなかった。列車に乗り始めてちょっとすると彼らはコーヒーを駅員さんに頼んだ。そしてそのコーヒーがやって来るや否や凄い勢いで飲み始めた。コーヒーをこんなに急いで飲む人初めて見たなぁ〜と思っていたのだが、早く飲んでしまうのには訳があった。二人は飲み終えるとすぐにそのコップを洗いに行き、ウォッカの瓶を出して、その洗ったコップに1ミリの差もないように均等に分けた。(まるで子供)ウォッカを注ぐ方も注がれる方もかなり真剣な目つき。そして、その瓶を殻にしてしまうと、今度は食事の準備をし、二人で「かんぷぁ〜い!」あんな大きな瓶のウォッカを2人で分けて、殆ど一気のみ。まるで水。そんなに好きなんだ、お酒。そして、ご飯を食べ終わってから彼らが向かうのはベッド。私達も少しでもこの地獄から逃れようと寝に入ろうとしていたのだが、彼らは後からベッドについたにも関わらず先に寝て、凄いイビキを・・。「あっ・・・しどい(酷い)」。私はどんな状況下にいても眠れるという便利な特技を持っているのだが、マティアスにそれは無い。彼は2階のベッドに先に寝ていたが、一番臭いと思われる男が続いて2階へ行った。その後、起きてベッドから降りてきた彼の顔には心無しか疲れの色が。彼らも私達が起きると同時に起きて来た。(もっと寝ていて下さい。)全然鼻が慣れない匂いっていう経験も初めで、最後の方は体臭とお酒と私たちの買ったニンニク入りのポテトチップスとでパワーアップした匂いに耐えられず外に出た。私、ギブアップ。観察試合は負けに終った。彼らは「なぜで外に立っているの?」と顔をしたけど、再びウォッカを飲むために何か必死に工作しているようだった。コーヒーのコップはもう駅員さんに返さなくてはならなので、今度は自分達で持ってきたペットボトルを半分にナイフで切って・・それをコップに。自作コップ。そこまでして・・。やっとリヴォフに着き、外に出た時は天国。いい空気のありがたさに気付く瞬間だったが、想像以上に疲れた。この旅で一番耐えた苦い(臭い)体験だった。

大分長くなってきたけれど、最後にもう一つ。日本に帰って感じるのは【日本】いわゆる【自分の国】だけを基準にして物事を考えるって面白くない!せっかくだから【どっぷり】その国に浸かって、溺れて流されてしまうくらいがちょうどいい。その国々の摩訶不思議な発見(世で言う文化摩擦)は私を愉快にも不愉快にもさせるけれど、それこそ私にとって旅の醍醐味とも言える。まだ人間に汚染されきってない国、未開拓の地【ウクライナ】を自分の足で歩き回り、迷って、疲れて、怒って、笑って、触って、感じて、考えて、聞いて、食べて、飲んで、眠って、そんな当たり前のことをこの国でできたのは最高だった。私は思う、感情表現がよくも悪くも(八つ当たりされる事もままならない)はっきりしているウクライナ人ややる気の無い商人を体験できるのは一体あと何年ぐらいだろうと。できる事ならこのままであってほしいとの願いを込めて、【あきこ曰く】を終わりにしよう。

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